[メイン2] エクレシア : OP2『閉ざされた都、導かれし烙印』 登場:任意
[メイン2] エクレシア :
[メイン2] エクレシア : 「あれが聖都ですか…」
[メイン2] エクレシア : 旅装をした1人の少女が、手を目の上に置いて白亜の都の遠望を眺めていた
[メイン2] エクレシア : 「噂に違わず綺麗な街…! 城壁が真っ白です!」
[メイン2] エクレシア : ふんすと鼻息を荒くしつつ、背伸びをしてできるだけよく見ようと
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エクレシア :
「おっとと…」
そんなことをしているから、よろけたりして
聖都への道を行く人に変な目で見られたりしている
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エクレシア :
少女の名はエクレシア
かつては北の果ての国の聖女で、今はただの旅の少女
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エクレシア :
彼女が旅をする理由は2つ
同じく聖女だった姉(のような人)を探すことと、アルバスという少年の記憶を取り戻す方法を調べること
そのために、彼女はこの左の地を巡っていた
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エクレシア :
「フルルドリス姉さまのこと、調べられるかなぁ…」
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エクレシア :
左の地の中心である聖都になら、彼女の噂があるかもしれない
それに聖教会なら、聖女の話は聞けるかもしれない
[メイン2] エクレシア : そんなことを宛にして、北の果てから歩いて来たのだった
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エクレシア :
「…まずはやってみないと、だよね!」
頭をふるふる振ると、あまり綺麗に結ばれていない長髪が揺れる
見つからなかったらどうするかなんて、今考えても仕方ない!
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エクレシア :
どん、と杖…代わりにしてた戦鎚を地に立てると
気合いを入れ直す
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エクレシア :
この先に待つであろう、新たな出会いに期待を膨らませつつ
聖都への道を歩いていく
[メイン2] エクレシア : ………しかし、やはり胸にあるのは期待だけではなかった
[メイン2] エクレシア : 1つは、美しい聖都が、かつての故郷と重なって映ること
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:
エクレシアの祖国は、聖都と同じく宗教を重んじる国家"だった"
美しい街並を持ち…教えを受け入れないものを拒む、そんな国だ
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:
異形と化していた大神官と、そのシナリオを観劇すべく地に降りた1人の伽藍
その2人によって、都市は汚され、大きな傷を負ったのだった
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エクレシア :
今は皆で手を取り合って復興への道を辿っているけれど…
なんとなく、そんな昔の故郷と似てる
それが気になった
[メイン2]
エクレシア :
それともう1つ
歪んだ御標と、伽藍の存在だ
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エクレシア :
祖国を守るために、御標に背き紡ぎ手となったエクレシアには
この地域にも、その"気配"をなんとなく感じとっていた
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エクレシア :
期待と、不安と
ない交ぜになる胸中はさておき、聖都へと歩んでいる時
[メイン2] エクレシア : 白亜の都の上空に、影が見えた
[メイン2] エクレシア : 「……あれは…?」
[メイン2] エクレシア : この距離だから小さく見えるが…あれは翼を持った巨影だ
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エクレシア :
その時、脳裡を過ったのは
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:
かつて自分が遭遇してきた竜
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:
全てが変わる要因となった、竜
街を焼き人々を殺す、竜
そして…探している、アルバスの記憶の鍵となる存在である、竜
[メイン2]
エクレシア :
白亜の宗教国家、歪みと伽藍、竜。
[メイン2] エクレシア : それらが重なったとき、少女は一直線に走り出していた
[メイン2] エクレシア :